デュビアを飼育している人の中には、餌用に数十匹程度を飼育している人もいれば、数千〜数万といった大量のデュビアを繁殖目的でガッツリと飼育している人もいるかと思います。
この記事では、初めてデュビアを飼育(管理)しようと思っている人で、数十匹〜100匹程度を一時的にストックしたいと思っている方を対象に、飼育に必要な備品等を紹介していこうと思います!

こんにちは筆者の山田ドシーです!X(@doshi_dubia)もやってます!
デュビア飼育に使う備品ですが、これを“必ず使わないといけない”というものはありません。
ここで紹介しているものはあくまで私は必要と考えているものであって、実際はその飼育者にとって一番都合の良いものを使うのが正解となります。
しかしその正解を導き出すためには、実際に色々と使って試してみる必要があるのですが、デュビア飼育が初めての方は、そもそも何を試していいのかすらもわからないと思うので、そのような初心者の方に参考にしてもらえればと思っています。
今回はデュビア飼育に使うものを、私が思う「必要なもの」と「場合によっては有用なもの」に分けて紹介していきます。
本記事では備品にスポットを当てて紹介していますが、飼育方法については↓こちらの記事で紹介しています!
飼育に必要なもの
デュビア飼育において、最低限必要なものは以下の4点。
- 飼育ケース
- 隠れ家(足場)
- 餌皿
- 餌
先にイメージとして、これらを用意してレイアウトしてみると以下の写真のような感じになります!

それぞれについて詳しく説明していきます!
飼育ケース
飼育用のケースは必須ですね。
初めてデュビアを飼育する方には、個人的には虫カゴが一番手軽でおすすめです!

私も初めてデュビアを飼育し始めた時は、虫カゴを利用していました。
よく使われる飼育ケースとしては虫カゴ以外にも、小物などをしまう収納ケース、服をしまう衣装ケースなどのプラスチック製のケースです。
デュビアには“ツルツルした壁を登れない”という特徴があるため、プラスチック製のケースであればデュビアが登れないため脱走のリスクが少なく、かつ軽量で扱いやすいからです。

プラケースであって、それなりの深さがあるものであれば正直何でも利用可能なのですが、その中でも虫カゴをおすすめとした理由としては、餌用に数十匹とか100匹程度を管理するだけであれば、そんなに大きなケースは必要無いことと、収納用などのプラケースは通気用の穴などを加工する必要があり、虫カゴは加工しなくてもすぐに使え、100均でも入手可能という手軽さが良いと思うからです。
ちなみに繁殖とかを考えて数千匹といった数を飼育しようとなった場合は、虫カゴでは小さすぎるので、もっと大きい衣装ケースなどを加工して飼育ケースを自作することをおすすめします。
虫カゴの利用にあたって一つだけ注意すべき点としては、通気用の穴が大きいものだと、そこから小バエが侵入しやすいということ。
侵入するだけであれば全く問題ないのですが、その状態でケース内の掃除をさぼっていると、小バエが湧いてしまう可能性があります。
ちなみによく小バエが“湧く”という表現をしますが、決して何もないところからいきなり小バエが発生するわけではなく、外から侵入した小バエがそこに卵を産んで、どんどん小バエが生まれてくるので湧いているような状態になっているだけです。
虫カゴで小バエが湧くことへの対策としては、定期的(月に1〜2回ぐらい)にケース内の掃除をするか、そもそも小バエを侵入させづらくするために、洗濯ネットや網戸用の網などの小バエが通れないぐらい目が細かいものを挟んだ状態で蓋をしたり、大きい洗濯ネットに虫カゴごと入れてしまうなどです。

隠れ家(足場)
デュビアは基本的に暗いところを好むので、隠れ家も必要です。
昔から隠れ家として世界中のデュビア飼育者達御用達のものが紙製の卵パック。
正式名称がよくわからないのですが、卵トレーだったり、モールドトレーとも呼ばれていますね。

隠れ家としての役割以外にも、デュビアはひっくり返ると自力で起き上がれないという特徴があるので、ひっくり返った場合に起き上がるための足を引っ掛けられる場所としての役割もあります。
卵パック以外に隠れ家や足場としてよく利用されるものが、鉢底ネットを筒状に加工した物。

どちらを使うかは、特にこだわりがなければどちらでも良いと思いますが、参考としてそれぞれの特徴を挙げると以下の通り。
卵パックの特徴は以下の4つ。
- 紙なので好きなサイズにカットするなどの加工が簡単
- 汚れてきたら新しいものと交換する使い捨てタイプ
- 隠れ家として暗闇をつくり易い
- 本来は業務用の製品なので、販売してる実店舗が少ない(ネットでは簡単に購入可)
鉢底ネットの筒の特徴は以下の4点。
- 汚れても洗って繰り返し使える
- 材料は100均で入手可能
- 通気性が良い
- 筒への加工がかなりの手間
↓ちなみに私の場合は、この2つを使い分けてどちらも利用しています。
餌皿
餌を入れるための餌皿ですが、無くても良いと言う人もいますが個人的には必須です。
餌については次の項目で説明しますが、水気のある餌をあげる場合は餌皿を利用した方がいいです。
理由としては、まずデュビアの飼育環境は湿度が低い方が良く、湿度が高いとデュビアの天敵である蒸れや、カビやダニの発生率も上がる原因になります。
その前提の上で、水気のある餌を餌皿なしで直で入れると、床に散らばっている糞が餌の水分を吸ってしまい湿度が上がりやすくなったり、水分を含んだ糞から悪臭が発生する原因になってしまいますし、デュビアが食べきれずに餌が残ってしまった場合、その食べ残しを長時間放置すると水分でケース内の湿度が上がりやすくなってしまうため早めに取り出した方がいいのですが、取り出す際に餌皿ごと取ることで簡単に取り出せるからです。
餌皿は何を使えば良いのかという話ですが、小皿みたいなものであれば基本的には何でも利用可能ですが、餌皿を選ぶ際に気にする点として、デュビアはツルツルしたところを登れないことを考えないといけません。
表面がツルツルした素材の餌皿だとデュビアが登れないので、ザラザラした素材のものを使うか、ツルツルしたものであれば表面をヤスリなどで加工してザラザラにする、もしくは鉢底ネットなどを使って登れる足場を作るなどの工夫が必要です。
私は初めてデュビアを飼育し始めた時は、100均に売っていたプラスチック製の鉢受けの表面をヤスリで傷を付けてザラザラにしたものを餌皿として利用していました。
ちなみにデュビアの大きさと餌皿の縁の高さのバランスによっては登らずとも乗り越えてこれる場合があり、そのような場合はツルツルしたものでも大丈夫です。
私が現在実際に餌皿として使用しているものは、表面がザラザラしている素焼き(テラコッタ)の鉢受けや爬虫類用の餌皿だったり、シリコン製のコースターなどです。

餌
デュビアに与える餌も当然必要になります。
もともとデュビアは雑食性ということで、基本的には何でも食べるらしいです。
何でも食べるとは言うものの、下記でも改めて説明していますが、餌として個人的におすすめなのがラビットフード、昆虫ゼリー、野菜・果物あたり。
他にもうずらの餌だったり、鶏の餌だったり、金魚の餌とかがよく使われていますが、これらは食い付きが非常に良いのですが、動物性タンパク質が多く含まれているものがあり、そのような餌を与えると糞の臭いが強くなる傾向があるのであまりおすすめはしません。
せっかくデュビアは臭いが少ないのが利点と言われる餌虫なので、私は実際にこういった餌は今は一切与えておりませんし、与えていなくとも成長・繁殖ともに問題なくしています。
それでは個人的におすすめのデュビアの餌として挙げたラビットフード、昆虫ゼリー、野菜・果物について少し説明します。
ラビットフード
ラビットフードはその名の通りうさぎの餌であり、デュビアの餌としては一番主流なのではないでしょうか。

ラビットフードの利点としては、それなり安価で、乾燥していてペレット状のため保管も容易で、デュビアの食いつきも悪くないところだと思います。
栄養面に関しては良いのか悪いのかと言われると専門家ではないので厳密にはわかりませんが、このラビットフードと水のみで飼育・繁殖させているブリーダーさんも実際いらっしゃるので、少なくとも飼育する分には足りているということなのでしょう。
あげ方としてはそのまま与えても良いですし、水分補給を兼ねて水でふやかした状態で与えている方もいます。
他の方法で水分補給させる場合(他の水気のある餌を与える、給水器を設置するなど)はどちらでも良いと思いますが、もし餌をラビットフードのみで飼育するのであれば、水でふやかして一緒に水分補給させた方が楽で良いかと思います。
ここからは個人的なこだわりの話なので読み飛ばしてもらっても良いのですが、ラビットフードの栄養面に関して私が一応気にしていることがあります。
ラビットフードの主原料としては、アルファルファとチモシーが代表的で、どちらか片方、もしくは両方を使用した製品があります。
この主原料の2つを比べると、アルファルファは高タンパク・高カルシウムで高カロリー、チモシーは低タンパク・低カルシウム・低カロリーという特徴があって、実際に本来の用途であるうさぎにあげる場合は、成長期の若いうさぎにはアルファルファメインのもの、老体のうさぎにはチモシーメインのものが推奨されているらしいです。
ということで、実際どの程度影響があるかはわかりませんが、なんとなく良さそうという理由だけで、私はラビットフードの中でもアルファルファが主原料として使われているものをデュビアの餌として利用しています。
昆虫ゼリー
昆虫用に作られている餌なので、そりゃデュビアも食いつき抜群の昆虫ゼリー。
昆虫ゼリーをデュビアの餌として利用する理由としては、食いつきが良いことと、水分補給になることです。
もちろんあげる頻度や量にもよると思いますが、昆虫ゼリーを定期的に与えるのであれば、これだけで水分補給としては足ります。
昆虫ゼリーも「高タンパク」だったり「ビタミン豊富」だったりと栄養面を謳っているものも多いので、こだわる方は選んで与えても良いと思います。
野菜・果物
家庭で出る野菜クズだったり、果物もデュビアの好物であります。
野菜であれば小松菜やレタスのような葉物だったり、かぼちゃや人参なんかも食いつきが良いです。
果物だとバナナやリンゴなんかが香りが強いので食いつきが良くおすすめです。
野菜・果物に関しては人間だって「健康のために野菜や果物を食べましょう!」なんて言われてたりするので、栄養は豊富でしょうし、昆虫ゼリー同様に水分補給にもなるためおすすめです。
場合によっては有用なもの
次は必須ではないけど、状況によってはあると有用なものを紹介していきます。
紹介していくのは以下の4つ!
- パネルヒーター
- 床材
- 給水器
- ふるい
それではそれぞれについて詳しく説明していきます!
パネルヒーター
爬虫類などの飼育用品としてはお馴染みの保温用のパネルヒーター。
パネルヒーターを利用する目的は主に保温のためですが、他にもケースの底面に溜まる糞に含まれる水分を温めることで飛ばしやすくして、湿気を籠りにくくする効果もあります。
パネルヒーターを必須ではないとしている理由ですが、保温目的であればエアコンでも可能ですし、糞の水分による湿気に関しては、こまめに掃除すれば影響が少ないからです。
飼育環境の温度に関しては、デュビアが活発に活動するための適温がだいたい25〜30℃ぐらいと言われており、20℃を下回ると活動が鈍くなって、成長や繁殖にも影響すると言われています。
ですので、ガンガン成長や繁殖をさせたい場合は適温をキープしたほうがいいですが、逆に単純に餌用として一時的にキープするだけであれば、極端に高かったり低かったりする温度でなければ、そこまで神経質に気にする必要はないかと思います。
床材
床材は無くても全然飼育可能ですし、特にこだわりがなければ必要ありません。
人によってはヤシガラだったり、野生環境に近づけるために腐葉土などの土系のものを使ったり、消臭目的でゼオライトだったり木炭を床材の様に敷いたり、床材兼餌としてラビットフードを床一面ぶちまける場合もあります。
このあたりは正直飼育者のこだわりの域だと思うので、ある程度デュビア飼育に慣れてきてから必要と感じたら用意すれば良いと思います。
ですので、特にデュビア飼育が初めてであれば最初は何も敷かなくて良いと思いますし、もし飼育していく中で気になるものが出てきたらその時に試してみれば良いと思います。
ちなみに土系は油断すると他の虫が湧きやすいですし、ラビットフードをぶちまけると糞の水分を吸ってカビだったりダニの原因になったりするので、もしその辺りを試すのであればメンテには気を配った方がいいかと思います。
給水器
デュビアに水分を取らせるために給水器を設置している方もいらっしゃいます。
よく使われる給水器は、タッパなどの容器に水を入れて蓋に穴を開けて、その穴にロープなどを差して水を吸わせて、そのロープの先をデュビアが舐めるのか齧るのかして水分を補給させる形式のもで、自作している方が多い印象です。
個人的には必要ないと思っていて、理由としては、「給水器を設置しておく」=「加湿器を設置しておく」と同じだと思うため、ここまでも何回か言っておりますが、湿度が高くなると蒸れやカビやダニの原因になりかねないので、メンテに気を使わないといけなくなる点と、水気のある餌を与えることで水分補給は可能だからです。
強いて給水器を設置するメリットを挙げるとしたら、デュビアが水を飲みたいだけ飲めるのではないかということ。
餌の水分による水分補給だと、餌に含まれている水分量だけ摂取することになるので、量の調整が難しいです。
ただしそこまで神経質になるかどうかもこだわりの域なので、単純に餌用として一時的にキープするだけであれば、水分が含まれる餌を与えるだけで問題ないと思います。
ふるい
ふるいはケースの掃除の際に、糞の中からデュビアだけを取り出すのが面倒臭い場合に、糞ごとふるいにかけて、糞だけ分別するために使います。
デュビアの数が多い場合はかなり掃除の時短になりますが、飼育している数がそこまで多くなければ使ってもそこまで効率は上がらないかもしれません。
もし使う場合は、ふるいにも網目の大きさが様々なものが売られていますので、糞はちゃんと落ちる大きさで、デュビアは落ちない丁度いいものを選びましょう。
「園芸用ふるい」とか、「土ふるい」という名前で検索してみると良い感じのものが見つかると思います。
もし掃除をしていて、「一気に選別できたら楽だなぁ〜」と感じたら用意してみてもいいかもしれません。
まとめ
今回はデュビア飼育に必要なものというテーマで、備品等を紹介してきました。
冒頭でも述べた通り、飼育方法や使う備品に絶対の正解というものはないので、飼育していく中で、デュビアの様子や自分の都合などを考慮しながら自己流を完成できればそれが理想かもしれません。
最後にもう一度本記事の内容をまとめると…
“私が考える”飼育に必要なものは以下の4つ!
- 飼育ケース ←最初は虫カゴがおすすめ!
- 隠れ家(足場) ←卵パックか鉢底ネット
- 餌皿 ←デュビアが登れる小皿
- 餌 ←ラビットフード、昆虫ゼリー、野菜・果物
場合によっては有用なものは以下の4つ!
- パネルヒーター
- 床材
- 給水器
- ふるい
それではみなさんが素晴らしいデュビアライフを過ごせることを祈っています!








