デュビア飼育に関する疑問の中で、特に初心者の方が持つことの多い疑問の一つに「床材は必要なのか?」「使うとしたら床材は何を使ったら良いか?」というものがあると思います。

こんにちは筆者の山田ドシーです!X(@doshi_dubia)もやってます!
実際に飼育されている方の現状を調べてみると、床材を使わない人もいれば、使っている人でも炭、腐葉土、ゼオライト、ヤシガラ、ナッツサンドなど人によって色々な種類の床材が使用されているようです。
そこで今回は私が考える床材の必要性や、これまで実際に試したことのある床材の使用感などを紹介をしていこうと思います!
デュビア飼育において、床材に関して悩んでいる方は参考にしてもらえると嬉しいです!
デュビア飼育に床材は必要か
デュビア飼育において「床材は必要なのか?」という疑問を持っているかも多いかと思います。
私の考えとしては「床材は必須ではない」です。
“必須ではない”ということは、要は「有っても無くても良い」ということですが、そう考えている理由は、実際に床材有りでも無しでも飼育を経験した結果、どちらでも飼育も繁殖も問題なくできているからです。
では床材を使用するメリットは何なのかというと、床材の種類によって例えば消臭効果があったり、より野生環境に近づけることができたりすることです。
実際に床材を使用している方の使用目的は人それぞれ違いますし、その目的によって最適な床材も変わってくるので、要は飼育において床材の使用はその飼育者の「こだわりの域」だと私は思っているで“必須ではない”ということです。
ですので床材は必要か不要かという疑問に対して、デュビア飼育初心者の方向けの回答としては、とりあえず床材無しで飼育を始めてみて、その中で何か気になること(例えば前記したように臭いを抑えたい、環境を野生下に近づけたいなど)が見つかったら、その対応策の選択肢の一つとして床材というものを視野に入れて見れば良いのかなと思います。
実際に利用した床材の紹介
ここからは私が実際に使用したことのある床材を紹介しようと思います!
前項で“床材を利用する目的は人それぞれで、目的によって最適な床材も変わる”という話をしましたが、では私は何を目的にこれから紹介する床材を選んだか言うと、以下の3点です。
- ひっくり返った時に起き上がるための足場(特にベビーサイズのデュビアにとっての)
- 消臭
- 調湿(カビやダニの抑制)
一つ一つ簡単に説明していきます。
起き上がるための足場としてという目的ですが、デュビアはひっくり返ってしまうと起き上がれないというカブトムシなど昆虫にありがちな特徴を持っています。
起き上がるためには、ひっくり返った状態で足が何かに引っ掛かれば良いのですが、それなりに成長している大きさのデュビアであれば、隠れ家として設置することが多い卵パックや鉢底ネットを筒状に加工したものが足場の役割を果たしてくれるのですが、生まれたての数mm程度の小さいデュビアでは、そのような物にも足が届かない場合があると思うので、床材にその役割を任せたいという意図です。
消臭効果については、デュビアは臭いが少ないと言われておりますが、数千匹という数を一つのケースで飼育するとそこそこ臭います。
調湿については、デュビア飼育において湿度はけっこう重要な要素の一つで、湿度が高いとデュビアが弱い「蒸れ」やカビ・ダニの発生率上昇の原因になってしまいます。
そこでこれらを床材で良い感じに調整できれば嬉しいと思っていたわけです。
それでは上記の基準を基に、実際に私が使用したことのある床材を紹介していこうと思います!
ご紹介するのは以下の3種類!
- コトブキ工芸【消臭ゼオサンド】(爬虫類用床材ゼオライト)
- ジークライト【イタヤゼオライト】(天然ゼオライト)
- ジクラ【レプタイルサンド】(爬虫類用床材特殊セラミック)
大きく分けるとゼオライトと特殊セラミックです。
ゼオライトとは何かというと下記のようなものです。
ゼオライト(zeolite)は、1756年に初めてCronstedtによる発見され、規則的なチャンネル(管状細孔)とキャビティ(空洞)を有する剛直な陰イオン性の骨格からなるアルカリまたはアルカリ土類金属を含む含水アルミノケイ酸塩です。我が国でも国内各地で天然の鉱物資源である天然ゼオライトを産出しています。
日本ゼオライト学会HPより引用
色々と難しいことが書かれていますが、要は天然に存在する鉱物の一つです。
またゼオライトは下記のように、その特性を活かして様々な分野で利用されています。
ゼオライトはその骨格構造に由来する細孔による分子ふるい効果に加え、固体酸性、イオン交換能、触媒能、吸着能などの特性をもっており、これらの物性が学問的な研究の対象となるのと同時に、その機能を活かして工業触媒、吸着剤、ビルダー(洗剤助剤)、乾燥剤、イオン交換剤、さらには排水処理、肥料、および、飼料添加物など実に幅広く利用されています。
日本ゼオライト学会HPより
このゼオライトをデュビアの床材として使用しようと思った理由ですが、まずゼオライトは消臭・調湿及び防ダニ効果があり、天然素材で主成分のケイ素は食品添加物としても使用されるほど人畜無害のため、デュビア飼育に活用できるのではと考えたからです。
ちなみにデュビアの餌として主流のラビットフードの成分表を確認してみるとゼオライトが含まれている商品もあったりするぐらいなので、それだけ生き物には害が無いということなのでしょう。
次に特殊セラミックですが、こちらは次項の商品紹介で詳しく説明しますが、消臭・調湿効果、ダニの発生抑制効果がある人畜無害の安全素材です。
どちらも私が求めていた効果を持っていると思われたため、実際に試してみたということです。
それではこの3種類の床材を実際に使用した使用感について紹介していきます!
消臭ゼオサンド
1つ目はコトブキ工芸というメーカーの【消臭ゼオサンド】という爬虫類床材用ゼオライト。
↓動画の後半、3分30秒あたりから紹介されている商品です。
これは天然素材であるゼオライトを爬虫類の床材用に扱いやすく加工した商品です。
使用した感想ですが、前提としてこの商品は【強力消臭】というワードを強く推しているので消臭効果には特に使用前から期待しておりました。
デュビアはそもそも臭いが少ないと言われておりますが、数千匹を一つのケースで飼育しているとそれなりに臭います。
消臭効果はあくまで私の感覚基準ですが、確かに床材を何も敷かない場合と比べて臭いが少なくなりましたが、【強力消臭】と言うほどの大差はなかったという感想です。
あまり砂状の床材を厚く敷いてしまうと、デュビアが潜ってしまい捕まえる時にめんどくさいので、かなり薄めに敷いていたために効果が十分に実感できなかった可能性もありますが、もし厚めに敷かないと効果を実感できないとすると、前記の理由で私的にはデュビア飼育にはあまり向かないかな…という感じです。
細かい砂状でベビーの足場としての役割は十分に果たしてくれますが、それだけであればゼオライトにこだわる必要は特にありません。
一応念のために言っておきますが、この商品はあくまで爬虫類用なので正規の使用方法ではないデュビア飼育に向かないからという理由で商品自体を否定する気は当然ありませんのであしからず(笑)
イタヤゼオライト
次に試したのがジークライトというメーカーの天然ゼオライトである【イタヤゼオライト】。

前項で紹介した【消臭ゼオサンド】は爬虫類の床材用に加工されたゼオライトですが、【イタヤゼオライト】はより天然の状態に近いゼオライトです。
なぜ床材用に加工されたものではない天然ゼオライトも試そうと思ったかというと、単純にこちらのほうが床材用の商品より安いからです(笑)
使用した感想ですが、まず天然ゼオライトは粉がすごいです(笑)
どういうことかと言うと、一つ一つは固形の石みたいなものですが、手で触ると細かい粉が手にめちゃくちゃつきます。

調べてみると天然ゼオライトはこういうものらしく、このままで使用するとデュビアが粉だらけになってしまうので一度水洗いしてから乾燥させた後に使用してみました。

期待していた消臭や調湿効果ですが、かなり効果があるように感じました。
特に消臭効果は実感しやすいこともあってか、何も床材を使用しない時と比べて本当に臭いが軽減されたと感動しているレベルです(笑)
形状や硬さも小石のような感じなのでベビーの足場の役割も果たしてくれます。
ただしネックとしては前記のように洗う手間が掛かること。
ゼオライト自体は人畜無害らしいのでデュビアがゼオライトの粉まみれになったところで重大な問題があるとは思いませんが、粉まみれのデュビアというのもなんとなく抵抗があるので、個人的には洗浄して使用したいのでそうなると効果自体は満足ですが非常に手間の掛かる床材かなという感想です。
レプタイルサンド
最後に紹介するのは特殊セラミックという聞き慣れない原料を使った爬虫類用の床材。

ジクラの【レプタイルサンド】という商品で、メーカーHPの商品紹介文は下記の通り。
フトアゴやレオパの飼育に・・・
ケージ内を清潔にカッコよくレイアウトできます。消臭効果が高く、湿度調整に優れています。
いつもサラサラの環境を維持することができるのでダニ等の発生を抑制します。密度が軽く濡れても固まりにくい素材で円柱状に加工されているので腸内の「ぜん動運動」をスムーズにします。
また安全素材の特殊セラミックの為誤食してしまっても排泄物として出しやすくなっています。粉じんが少ないので気管を傷めないのも特徴です。
ジクラHPより引用
要点をまとめると、消臭・調湿効果がありダニの発生も抑制、安全素材で粉じんも少ない生体用の床材ということで、まさに私がデュビアの床材として欲しい要素を揃えていたので試してみようと思いました。
実際に使用しての感想ですが、薄めに敷いていも消臭効果がかなりあるように感じました。
調湿効果やダニの発生抑制については、そもそも高湿なるような環境にしていないのでこの床材の効果とは特定できませんが、少なくとも卵パックが湿ったりするような高湿度の症状やダニの発生は使用以来確認はしていません。
デュビアもこの床材を使ってから変に亡くなる個体もいませんし、餌として与えた爬虫類に異常なども確認できていないので現状では生体にも安全と思われます。
同じ爬虫類用の床材として最初に紹介した【消臭ゼオサンド】よりもコスパも良いですので、私のように消臭や調湿、防ダニを目的としたデュビア用の床材を探している方にはおすすめではあります。
まとめ
今回はデュビア飼育用の床材についてお話しさせて頂きました!
要点をまとめると…
デュビア飼育に床材は必須ではないが、消臭や防ダニなどをしたい時には、床材利用は選択肢の一つになる!
私が使用した中で消臭・調湿効果があり使いやすいのは特殊セラミックの爬虫類用床材【レプタイルサンド】!

