爬虫類にデュビアなどの餌虫を与える際には、「ダスティングを必ずしましょう!」と良く言いますし、実際に爬虫類飼育者のほとんどの方はダスティングを実施していると思います。

こんにちは筆者の山田ドシーです!X(@doshi_dubia)もやってます!
今回は爬虫類飼育初心者のためにダスティンとはなんなのか、なぜ必要なのか、そしてやり方をわかりやすく解説していこうと思います!
ダスティングとは
ダスティングとはデュビアやコオロギといった餌虫に、カルシウム剤やビタミン剤といったサプリを直接ふりかけることです。
このようにサプリをふりかけた餌虫を爬虫類などに食べさせることで、カルシウムやビタミンといった栄養素を餌虫と一緒に摂取させます。
イメージとしては我々人間がサプリを飲んで栄養を補給する行為と全く同じで、爬虫類へのサプリの摂取のさせ方の一つとして、餌にまぶして一緒に食べさせる方法がダスティングというわけです。
ダスティングに使われるサプリは主にカルシウム剤とビタミン剤で、ダスティング用の粉末状のサプリが爬虫類飼育用として各メーカーから色々な商品として販売されています。
ダスティングはなぜ必要なのか
ダスティングとはサプリを餌虫にふりかけて、爬虫類に食べさせることという説明をしましたが、なぜダスティングが必要なのか。
それは飼育下で爬虫類に餌として与える餌虫は、基本的にデュビアのみやコオロギのみといった1種類に絞られることが多いため、色々な種類の虫を食べて生活している野生下と違い、爬虫類が摂取する栄養に偏りができてしまうためです。
ダスティングで利用されるサプリは主にカルシウム剤とビタミン剤なのですが、上記のような理由で飼育下において特に不足しがちの栄養素がカルシウムとビタミンなので、これをダスティングによって補うわけです。
ダスティングの必要性の説明として、もし他の方法も行わずに、カルシウムやビタミンを摂取させなでいると爬虫類にどのような影響があるかについても触れておきます。
まずカルシウムは皆さんもイメージするように、骨の生成に関わる重要な栄養素です。
もちろんデュビアやコオロギを食べることでカルシウムを多かれ少なかれ摂取することはできるのですが、ここで重要になってくるのがリンという栄養素です。
カルシウム(Ca)もリン(P)もミネラルの一種なのですが、この2つの栄養素は摂取するバランスが重要で、Ca/Pが0.5〜2の範囲が理想とされており、どちらかが多すぎたり少なすぎたりすると効率よくこれらの栄養素を吸収できなくなってしまいます。
そして餌虫として利用されるデュビアはこのCa/Pがだいたい0.3ぐらいでコオロギにいたっては0.1ぐらいということで、バランスとしてカルシウムが足りていないのでサプリで補うというわけです。

次にビタミンについてですが、主にダスティングで使用されるビタミンはビタミンD3というもので、これもカルシウムの吸収に関わってくる栄養素なのですが、ビタミンD3が少ないとカルシウムを効率よく吸収できなくなってしまうのです。
つまりこれらの栄養素が不足してしまうとカルシウム不足となってしまい、飼育下の爬虫類の病気として有名なクル病の原因になるとも言われています。
ちなみにカルシウムについては餌虫を与える時には毎回した方が良いですが、ビタミンD3の添付させる頻度について様々な意見があります。
理由としては、ビタミンD3は紫外線を浴びることで体の中で自然と生成させる栄養素であることと、過剰摂取により腎機能障害や食欲不振などの健康障害の可能性があるためです。
そんな中で、フトアゴヒゲトカゲなどの昼行性で紫外線ライトを当てて飼育するような種については、週に1回程度補助的なイメージで与えれば良いと言う意見が多いです。
夜行性のレオパなどについては本当に様々な意見があって、毎回与えても良いと言う人もいれば、週に1回程度が良いと言う人もいれば、夜行性の生体には与えなくても良いという意見もあります。
確かに紫外線が生成に関係しているビタミンD3なので、夜行性という普段から紫外線を浴びる機会が少ないであろう生体については必要性に関して色々な意見が出てくるのも不思議ではありません。
様々な意見があるということは逆に言うと、夜行性の生体についてはそこまで頻度を気にする必要はないということではないでしょうか。
こればっかりは私もこれが正解ということは言えないので、ビタミンD3については、各々が納得できる頻度で与えればよいと思います。
ちなみにですが、これらのサプリの過剰摂取を防ぐために、ガットローディングという爬虫類に栄養を摂らせる方法もあります。
(↓ガットローディングについては別の記事にて解説しています。)
フトアゴなど野菜も食べる雑食性の爬虫類に対して、野菜にもカルシウム剤を振りかけた方が良いという意見を耳にしたことがありますが、個人的にはビタミン剤であればまだしも、カルシウム剤に関しては不要だと思っています。
例えば小松菜のカルシウムとリンの含有量を調べてみると、Ca/Pはだいたい3.8ぐらいと、むしろリンよりカルシウムの方が多いです。
カルシウム剤を餌虫にダスティングする理由は、餌虫のカルシウムの含有量がリンに対して少ないのでそれを補うためなので、例に挙げた小松菜に関してはその理屈だと不要というか、むしろカルシウムが多過ぎるぐらいです。
こう考えると、餌虫と小松菜を一緒に与えれば餌虫のダスティングすらいらないという考えが出てきても不思議ではないかもしれませんね。
ダスティングのやり方
ダスティングのやり方ですが、餌虫に粉末状のサプリをまぶせれば良いので、特に決まったやり方などはありません。
何か容器や袋などに餌虫とサプリを入れて、シャカシャカと振ればOKです。
100均で売られているプラの容器なんが一番手軽で使い勝手も良いのでおすすめです。
ちなみに私が実際に使っているのも100均で買ったプラスティックの容器です。
下画像のものですが、年季が入っているのでちょっと汚いのは気にしないでください(笑)

この容器の中にデュビアを入れて…

ダスティングするカルシウム剤も入れます。

そしてシャカシャカと振ると、サプリまみれのデュビアが完成します。
これがダスティングです。

まとめ
今回は爬虫類飼育では必須レベルの知識であるダスティングについて色々と紹介していきました!
本記事の内容をまとめると以下のようになります!
- ダスティングとは餌虫に粉末状のサプリをふりかけること!
- サプリは主に餌虫だけでは不足しがちなカルシウム剤・ビタミン剤が用いられる!
- 頻度や量の適正量には様々な意見がある!