爬虫類の餌として利用される昆虫として主流なのは、デュビアやレッドローチ、イエコオロギにフタホシコオロギにミルワームなどですよね!

こんにちは筆者の山田ドシーです!X(@doshi_dubia)もやってます!
今回はこれから爬虫類飼育を始めようと思っている方で、どの餌虫を利用しようか迷っている方向けへの参考として、数種類ある餌虫の中から同じゴキブリの一種であるデュビアとレッドローチを「餌虫として」という観点から特徴を比較して、どちらがおすすめの餌虫か考察してみようと思います!
記事タイトルで結論を言ってしまっておりますが…
個人的にデュビアとレッドローチを比較した場合、餌虫としておすすめなのはデュビア!
それでは実際に比較した結果や、デュビアがおすすめだと思う理由を解説していきます!
ちなみにデュビアとコオロギを比較した記事はこちら↓です!
餌虫としての比較ポイント
餌虫として利用する際に気になるポイントとしては以下の2点が多いかなと思います。
- 飼育(キープ)のしやすさ
- 栄養価
生き餌として利用するのであれば、短期であれ長期であれ飼育をしないといけませんので、この飼育のしやすさというのは重要なポイントですよね。
また餌として爬虫類に食べさせる以上、栄養価というのも気になるポイントではないかと思います。
今回はこの2点に注目して、デュビアとレッドローチを比較してみようと思います!
デュビアとレッドローチの比較
それでは前項で挙げた飼育(キープ)のしやすさと栄養価の面で、デュビアとレッドローチそれぞれの特徴を挙げながら比較していこうと思います!
飼育(キープ)のしやすさ
飼育のしやすさについての比較ですが、デュビアもレッドローチも一言で言ってしまうと非常に楽です。
その中でもお互いの共通点と異なる点をそれぞれ挙げて比較していこうと思います。
共通点
まずはデュビアとレッドローチの飼育(キープ)に関するポイントで、共通するところから解説していきます。
共通点としては以下の4点。
- ツルツルした壁を登れない
- ほぼ飛ばない
- 鳴かない
- 何でも食べる
どちらもツルツルした壁を登れず、ほぼ飛ばない(下から上へ上昇するようには飛ばない)ので、虫カゴやプラケースなどの身近なもので脱走のリスクも少なく飼育することが可能です。
またコオロギとは異なり鳴かないので、保管場所にも融通が効くのも飼育する上で優秀なポイントです。
餌についてはラビットフードや昆虫ゼリーが主流ですが、基本的には何でも食べてしまうので、料理する際に出る野菜クズなどでも飼育可能です。
異なる点
次にデュビアとレッドローチの飼育に関することで異なる点を挙げていくと、以下の表のように臭い、動きの速さ、成長・繁殖スピードになります。
デュビア | レッドローチ | |
臭い | ほぼ無臭 | 独特の臭い |
動き | 遅い | 速い |
成長・繁殖スピード | 遅い | 早い |
まず臭いについてですが、デュビアは無臭と言っていいぐらい本当に臭いが少ないですが、レッドローチは何とも言えない独特の臭いがあります。
臭い対してどのぐらい不快感を感じるかは個人差があるので、一概に良い悪いは言えないですが、この臭いが理由でレッドローチを好まない人も実際にいます。
次に動きの速さの点ですが、当然動きが遅い方が管理はしやすいですよね。
デュビアの動きの速度はめちゃくちゃ遅いです。
例えば同じゴキブリであるクロゴキブリやチャバネゴキブリの動きをイメージして比べると本当に遅いです。
それに対してレッドローチはまさにゴキブリといったすばしっこさがあります。
ここまで臭い・動きの速さについて比べてどちらの点もデュビアの方が扱いやすい印象になっていますが、レッドローチの方が優れている点もあります。
それが成長・繁殖スピードの速さ。
毎回無くなる度に餌虫を少数ずつ購入していく運用方法で、成長や繁殖をさせることをそもそも考えていない方にとっては関係ない事ではありますが、爬虫類の餌代を浮かすために餌虫を自家繁殖させようと考える人もいますよね。
自家繁殖で爬虫類の餌を賄おうとした場合、繁殖スピードがある程度速くないと餌として消費するスピードの方が速くなってしまい、全然回らなくなってしまいますよね。
その点で考えると、レッドローチの方が成長も繁殖も速いので、デュビアより優秀と言えるかもしれません。
栄養価
続いてデュビアとレッドローチの栄養価を比較していこうと思います。
主要な栄養価を比較すると、以下の表のようになります。
たんぱく質(%) | 脂質(%) | 水分(%) | リン(mg/kg) | カルシウム(mg/kg) | Ca/P | |
デュビア | 22 | 7.9 | 61 | 24×102 | 7.5×102 | 0.31 |
レッドローチ | 19 | 10 | 69 | 18×102 | 3.9×102 | 0.22 |
まずこの表の数字に関して注意していただきたい点がいくつかあるので、そちらから説明します。
数字自体は私が調べて見つけた数値を平均して有効数字2桁で表したものになるので、厳密な数値ではなく参考程度と思ってください。
そして単位が[%]と[mg/kg]となりますので、数値を比較して考える際は同じ匹数での比較ではなく、同じ重さでの比較として下さい。
最後の項目のCa/Pはカルシウム(Ca)とリン(P)の比となっており、0.5〜2の範囲内が良いと言われています。
それでは栄養価を実際に比較していくと、まずリンとカルシウム、Ca/Pから見ていくとデュビアの方が優秀そうに見えますが、ここについてはカルシウム剤をダスティングしてしまえばそこまで関係ないかなと思います。
次にたんぱく質、脂質を比べてみるとデュビアの方が高たんぱく・低脂質で餌としてはヘルシーということがわかりますね。
一概にどちらの方が餌虫の栄養価として優れているとは言えませんが、この比較だけ見てみるとデュビアの方が良さそうな雰囲気はあります。
どっちが餌虫としておすすめ?
デュビアとレッドローチを飼育面と栄養面で比較してきましたが、餌虫としてはどちらがおすすめなのか。
ずばり個人的にはデュビアの方がおすすめ!
理由はとにかく管理のしやすさです。
レッドローチもコオロギに比べれば管理は楽なんですが、比較の際にもお話しした臭いと動きのすばしっこさがある分、デュビアより管理しづらく感じています。
そして成長・繁殖スピードに関してはレッドローチの方が良いですが、正直餌虫の運用の仕方や、飼育している爬虫類の大きさや頭数によっては一概にこの成長・繁殖スピードの速さがメリットとは言い切れない場合もあると思います。
栄養面に関しては、比較の結果は一見デュビアの方が優秀そうでしたよね。
デュビアとレッドローチは違う生き物なので多かれ少なかれ栄養面に差があるのは間違いないですが、ただ個人的にはどちらが良いとか悪いとはそんなに気にしなくて良いかなとも思っています。
ということでデュビアとレッドローチを餌虫として比較した場合、個人的にはデュビアの方がおすすめという結果になりました!
餌虫としてデュビアかレッドローチどちらを選ぼうか迷っている方の参考になれば幸いです!